私の愛した未来


未来のお父さんと私のお父さんは高校が同じだったらしく、休日は家族みんなでバーベキューをしたりしてた。


いつも一緒にいた未来のことが
私は大好きで、大好きで

ずっと未来を、追いかけてた。



このままずっと一緒にいると思ってた。






なのに。






ある時、いつものように未来の家のインターホンを鳴らしても
誰も出てくる気配はなかった。



それはその日だけでなく

もう2度とその家から人の声が聞こえることはなかった。



突然のことで私にはワケが分からなかった。


お母さんやお父さんに聞いても

「未来くんは遠くに引っ越したんだ。」

と言われるだけ…


何で私に教えてくれなかったんだろう。
サヨナラくらい言いたかった…


幼いなりに悩んで、苦しんで…

それでも思い出すのは未来の笑顔とあの歌声。

そして
未来を好きだっていう感情。


それは
中学生になっても、


そして今も…


消えることはなかったのに…。



どうしてあなたは…



今、私の目の前にいるんだろう。



未来は…


どうして…ここにいるんだろう。
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