私の愛した未来
私より前を歩く未来を追うように歩いていたらあっという間に学校に着いた。
既に里奈と拓真くんがいて
私たちも合流した。
「おはよー!って…春子…何かあった?」
「へ?何かって…何?」
「いや…いつもより表情があるってゆーか…いいことでもあったの?」
里奈が私の顔をマジマジと見る。
「や、や、な、何もないよっ…」
「そう?」
そんなに表情に出てたのかな…。
里奈に指摘されて気をつけなくては、と思う。
「楽しみだな!ね、里奈♡」
相変わらずテンションが高い拓真くん。
「…そうだね。楽しみだね。うるさいから拓真は黙っててね。」
…おぉ…。
今日も里奈は冷静すぎる…。
本当、拓真くんに対しては冷静と言うか…冷静を通り越して冷徹…。
「未来も!楽しみだよなぁ?!」
「おう。そーだな。」
「…もぉ!里奈も未来も冷たすぎだぞ!春ちゃんも楽しみだよねー?」
「えっ、あっ、う、うん…」
「春子、拓真の話はスルーでいいのよ!」
「そうだな、あいつの話は3割程度聞いとけば十分だ。」
的確?なアドバイスを2人から言われ…余計に混乱する私…。
「ちょっと、里奈も未来も変なこと春ちゃんに教えんなよ〜!春ちゃんだけは俺に優しいんだから!」
「本当にうるさい。黙ってないと自由時間一緒にまわらないから。」
「ぅ…」
里奈の一言で拓真くんはシュンと黙る。
…かわいそうな気もするけど…。
この感じが2人らしいと言えばそうなんだよね。