私の愛した未来
里奈に促されて教室に入ると
既に担任の 山内和人 先生が待っていた。
山内先生は高1の時から私と里奈の担任をしていて
私の大っ嫌いな数学を教えてくれてる。
先生は若くていい人。
数学は大っ嫌いだけど!!
本当に嫌いだけども!!
「おー、風戸、松原!おはよ。」
「山ちゃんおはよー!」
山内先生はみんなから 山ちゃん と呼ばれている。
「松原…お前は元気だなぁ…」
「山ちゃん今年もよろしく!」
「…よろしくお願いします。」
「風戸…お前は変わらないな…」
…そんなこと言われても。
人間すぐに変われるものじゃないし…。
「まっ、風戸らしいな。」
…山内先生も分かってくれてる人の1人か…。
「おっはよん♡愛しの里奈ー!と、春ちゃん!」
「うげ、拓真……。」
先生との話から割り込んできたのは
里奈の彼氏の 田所拓真くん。
中学から同じで
高1から里奈と付き合ってる。
拓真くんは里奈ラブすぎて…熱い…。
まぁ、なんだかんだ言ってラブラブな2人なんだけど…。
「拓真…あんたも同じクラス…?」
「うっわー、里奈ぁ…大切な彼氏が同じクラスかチェックしてないのかよぉ!」
「うるさいし!私は春子と一緒なのが嬉しいの!拓真は別にいいし。」
「っ!里奈ぁ…そんなこと言うなよぉ〜」
…うん。
なんだかんだ…
仲良い…はず。