私の愛した未来


次の日。

絶好の撮影日和な晴天。


朝ごはんを食べ
班別に揃うと

先生の号令でみんな一気に沖縄の街に繰り出す。


「…撮影、本当に来るんだよな?」

「あったりまえだろ?!な?春ちゃんも行きたいもんね?」

「えっ、あ、ぅ…うん…」


ナゼか心配そうな未来。

すごくハイテンションな拓真くん。

いつも通りの里奈。



…。
そして、初めて仕事場を見に行くという緊張でドキドキの私。



さらに
今日はみんな私服で散策だから 普段とは違う未来にもドキドキしてる。


里奈と私はショートパンツにTシャツというリゾート感たっぷりの服。


拓真くんは明るい色のイマドキな服。


未来はシャツにカーディガン、ベージュのパンツと…いかにも賢そうな服。


性格でるなぁ…。



「じゃ、行くか。」


未来に連れられてしばらく歩くと海岸線へとでる。

「海だ…」

思わずでた声に里奈が微笑む。


「綺麗だよねー…なんていうか…色が違うよね」

「うん、ほんと綺麗…。」

「今日の撮影、海だよ。」

「えっ?」

突然の未来の発言。


「う、海?」

「そ。4人のリゾートカットだって。」

「そーなんだぁ…」

きっと4人揃ったらそれだけでキラキラしてるんだろうな…。


「なぁ、未来、その荷物なんだ?」

拓真くんがふいに未来に疑問を投げかける。
確かに未来は少し大きめのバッグを持っている。


「ぁ…あぁ、これは…海パンとかもろもろ。」

「海パン?!やっぱ未来も泳ぎたかったんじゃねーか!!俺と一緒じゃんかよーー!」

「は?バーカ撮影のためだよ。」

「またまたぁ、そんなこと言って未来も泳ぎたかったんだろ?」

「拓真、お前と一緒にするな。」


なんだか楽しそうに話す2人。


それを後ろから楽しそうに見る里奈、と私。



そうこうしているうちに
目的地らしい浜辺に到着した。

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