私の愛した未来
「あれ?今日先生早いね…」
驚いて私がそう言うと先生がニヤリと笑う。
「お前らー!早く席つけ!」
なぜか先生に促されて席に着く。
「今日は、朝の段階で話さないといけないことがあるからなー。」
そう言って先生がプリントを配り出す。
手元にきたプリントを見ると
そこには
夏季セミナー
の文字。
「もうすぐで夏休みだな!ってことで毎年恒例、夏季セミナーだ!」
楽しそうに話す先生。
とは対照にイヤがる生徒。
「今年はいつもとちょっと違う点があって、いつもはクラスごとにセミナーを受けてもらってたが、今回は先生達が勝手にグループ分けしたから!」
そう言ってもう一枚配られたプリントには
夏季セミナーグループ表
と記されている。
「全部でA〜Gクラスまで!名前の横に☆印がついてるやつは今日の放課後にある会議に出席すること!それとその人たちは今後も集まりがあるからなー。」
私は急いでプリントに目を通すと、
Bグループにあった自分の名前の横に☆印がついている。
…イヤだ…!
会議に出なきゃいけないなんて!!
「ちょっと、春子っ!」
後ろから里奈が声をかける。
「ん??」
「Bグループ!…大変だよ?」
「んん??」
もう1度プリントに目を落とすと
同じ班に未来も入っている。
さらに、未来も☆印付き。
未来がいるなら、いっか…
ほっと胸をなでおろす。
「未来もBグループってこと?」
「それもそーだけど!1番下!」
そう言われてBグループ表の1番下を見ると
林優也 の文字。
さらには☆印付き…。