私の愛した未来
「だから、寂しかったって言ったの!」
ムキになる私。
今日1日、林くんのことで頭がいっぱいだったのと同時に
未来のことを思いすぎて寂しくなっていたのが溢れる。
「…なんでそんな素直なんだよ。」
「……今日は、色々あったの!」
「何、その色々って。」
「い、色々は色々!ってか、それを知りたいなら学校に来ればいいでしょ!」
「お前なぁ、俺は仕事だって言ったろ…?」
「分かってるけど…」
「…ちゃんと明日は行くから。朝練も見てる。」
急に口調が優しくなる未来。
そんなところもたまらなく好き。
「だから怒るなって。」
「…怒ってないよ…ごめんなさい…未来が悪いわけじゃない。」
「なにシュンってなってんだよ。そろそろ晩飯だろ?今日は春子の好きなハンバーグだって春子の母さんが言ってたぞ?」
「え、なんで知ってるの?」
「さっき玄関前でバッタリ会ってな!」
「そっか…。」
「だーかーらー!シンミリすんなよ!また明日な!寝坊だけはするなよ。」
「し、しません!」
そう言うと未来は ハハハと笑って
部屋に戻っていく。
私も部屋に戻ってから
下へ降りると、お母さんの作ったハンバーグがテーブルの上に運ばれているのを見て
何となく嬉しくなった。