私の愛した未来
「お待たせーーー」
拓真くんと未来が両手に料理を抱えて戻ってくる。
「ありがと。」
「ん。あ、あと春子にはオレンジジュース。松原にはミルクティー。」
「うわぁ!未来くん、私の好みまで!」
「残念でした、松原の好みを注文したのは拓真だよ。」
そう言うと拓真くんは顔を赤くしてしまう。
「おぃ、未来!それは言うなって…」
「…拓真…ありがと…」
里奈も顔を赤らめている。
「ぉ、おぅ…」
なんだか2人とも可愛い…。
照れながらも冷やし中華を頬張る。
「「おいしぃーー」」
「あ、ハモったぁ!さすが春子と私!」
「だって美味しいんだもん。」
「本当、仲良いよな…2人は。」
未来がしみじみと言う。
「これからも、春子のことを頼みます。」
ペコっと頭を下げる未来。
「もちろん!私からも春子をよろしくお願いします!」
ペコっと頭を下げ返す里奈。
「ちょっとぉ、2人とも!恥ずかしいからやめてよー。」
まるで私の保護者みたいな2人。
それを見て笑ってる拓真くん。
みんな、私の大切な人。
優しい里奈。
明るい拓真くん。
かけがえのない未来。
改めてちゃんと私がしっかりしなきゃって思わされるよ。
友達の大切さをしみじみ感じながら
冷やし中華をすすった。