爽やか王子と秘密の時間



そして、少し時間が立ち落ち着いてきた頃、私は我にかえって慌てて体を来宮君から離した



「あ、ご、ごめんなさい!なんか、慰めてもらっちゃって…嫌だよね」



「別に、俺が勝手にやってることだから。」



「来宮君、やっぱり優しいね…」



そう言うと、来宮君は顔を逸らしてしまった。


あれ、私何かいけないこと言ったかな?



「ごめんね?」



「…なんで、謝るんだ」



「だって、顔逸らしちゃったから何か気に障ること言っちゃったかなって…」



「い、いや、別になんでもない。」



「そう、かな…?」


そう言ってじーっと来宮君を見つめてると、




「そんな顔であんま見んな…」



と少し怒った口調で言った。


あ、もしかして…鼻水とかで顔が気持ち悪いのかも…



「ご、ごめんね!今すぐ拭き取るから!」



そう言って、ティッシュを出して鼻をゴシゴシとこすった。



< 18 / 21 >

この作品をシェア

pagetop