その笑顔反則につき。
隣の男子

私の名前は広瀬涼香(ヒロセリョウカ)





綾瀬高校一年生。  





地味でもなく派手でも無い何処にでもいそうな容姿。





少し折ったスカート。
第一ボタンはあけている。





友達は最低限に。
男女ともに程々な距離関係をたもつ事。





それが私のポリシーです。








✡.°✡.°✡.°✡.°✡.°






自分の席で読書する私。





席が真ん中の後ろなので少し顔をあげれば人間観察ができる。





グループごとに固まり話す姿は中学時代の自分と重なった。





あー、どこまで読んだっけかな?






本に視線を戻すとどこを読んでいたか忘れる始末。
抜けてるのかな私。






「きょーは伝記読んでるの?」






声をかけてきたのは隣の席の八坂世緒(ヤサカセオ)




キラキラ族美男子代表だ。




彼は朝私に話しかけるのを日課にしているし気がしてならない。





伝記は伝記でしかないわ!





何なんだこいつ!!






「智恵子抄」






「へ〜。でもそれって伝記?詩集だよね。俺の話も聞いてよ広瀬ちゃん」







「あー、はい」







「だから、それをやめてって言ってるんだけど!」








< 2 / 50 >

この作品をシェア

pagetop