その笑顔反則につき。
「はい」
どうすればいいんだろう?
ここは受け取るべき?
ありがとうございますっ!
って、誰だよ!!
てか、自分にツッコんでるし!
「いやー、あの」
「んー?」
本当にその満面の笑みやめてください。
私の動揺読み取ってください。
「値段は?」
「いーよ。お兄さんからのプレゼント」
……。
色々と気前が良すぎます。
ここで素直に受け取れるほど素直な子じゃないし。
どっちかって言うと目立つ人は好きな方ではないし。
「値段は?」
「今ドキの子はキャー嬉しいですぅって好意に甘えとくもんだよ?」
いやいや、それは真里のキャラのノリだ。
「ほら、似合ってる」
手が私の髪に触れた。
なんと言うか今日はドキドキする日だ。
じゃなくて!!
「あの!」
「そろそろ帰る時間なんじゃない?」
私の言葉を遮るように言われた言葉にはっとしたように時計を確認した。
嘘、ここに来て二時間もたってる。
「このお礼はちゃんとします」
「……お礼は涼香ちゃんのメアド教えて?」