勝手に古今和歌集
頬ずりしながら同意を求めると、ミケランジェロは小さく「みゃあ」と鳴いた。






「は? み、ミケランジェロ?」






夏木さんが瞬きをしながら首を傾げたので、俺は教えてあげる。






「三毛だからミケランジェロ〜♪」






夏木さんは「あっそ………」と呟いて、ぷっと噴き出した。




夏木さんに笑ってもらえて、心が浮かび上がりそうなほど嬉しくなる。





俺は「あの、さ………」と夏木さんを見つめた。






「---俺、このクラスになってから、ずっと夏木さんのこと好きだったんだけど」






あぁ、心臓がパンクしそうだ。




でも、今度は、勘違いされないようにはっきり言わなくちゃ。






「………付き合ってくれますか?」






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