もう、誰も好きにならない。










自分の席に戻り辛くて、教室に入る事を躊躇っていると








「オマエさぁ、いつまで二宮くんの教科書見せてもらうつもりだよ。 人の迷惑考えろよ。 あ、それが考えられてたら他人様の彼氏にちょっかいなんか出さないか。 目障りなんだよ、バーカ!!」







いつも里奈と一緒にお弁当を食べている女子たちが、一斉にワタシのモノと思われる教科書を投げつけてきた。








その中には里奈もいて。







里奈は、教科書は投げて来ず、『やめなよ』と周りを静止する事もなく、ただ怒りと悲しみの篭った目でワタシを見ていた。








「・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい。 里奈。 本当にすみませんでした」








里奈に頭を下げるも








「・・・・・・・・・・・・・無理だよ。 赦せるハズがない」








乾いた口調でそう言うと、里奈は教科書を投げつけてきた女子と共に教室に入って行った。
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