もう、誰も好きにならない。
「・・・・・・・・・・・・・ねぇ、冴木の名前、ドコにもなくね??」
二宮くんも気付いた様で、タイムテーブルが書かれた紙を持ってワタシに話しかけてきた。
「・・・・・・・・・・・・そうだね」
「オイ。 ちょっ・・・・・・」
クラス委員に向かって挙げかけた二宮くんの腕を、慌てて引っ張り下げた。
「・・・・・・・・・・・・・何だよ」
『何邪魔してんだよ』とでも言いたげな視線をワタシに向ける二宮くん。
「イヤイヤイヤイヤ。 そっちこそ何なんだよ。 手挙げて何を発言しようとしたの??」
「いくら何でもコレはナイだろ。 学校行事をハブるっておかしいだろうが」
二宮くんの『やっぱりね』な返事に苦笑いが零れる。
安定してるな、二宮くん。 安定の真面目さと優しさ。