もう、誰も好きにならない。
『よくそんな昼ドラみたいなセリフが吐けるな』『正気の沙汰じゃねぇな』
目の前で男子たちが腹を抱えて笑っている。
心の声を吐露して、逆に辱められる悔しさ。
涙が込み上げる。
爆笑する男子たちを押し退けて美術室へ走るも
「おい、ちょっと待て」
何故か追いかけてきた二宮くんに腕を捕まれ、壁際に押し付けられた。
壁に肩がぶつかる。
「痛い!!」
「あのさぁ。 オレが仮に本気で誰かを好きになった事がなかったら何なワケ??」
二宮くんがワタシの『痛い』を完全にシカトして問いかけてきた。