もう、誰も好きにならない。
授業が始まるベルが鳴り、冷やかしていた男子が自分の席に戻って行った。
二宮くんが、ワタシと自分の机の真ん中に英語の教科書を置いた。
1時間目は、二宮くんが嫌いだという英語だ。
自ら開くのもどうかと思い、二宮くんが教科書を開くのを待っていると
「大方、同情」
二宮くんが、再度念をダメ押ししてきた。
「・・・・・・・・・・・うん」
小さく頷く。
分かってるよ。 そんなに言わなくたって。
「・・・・・・・・・・・と、微かな興味」
二宮くんがボソっと小声を出した。
「・・・・・・・・・・・え??」
二宮くんの顔を見ると
「だってオマエ、オレと友達になりたかったんだろ??」
二宮くんもこっちを見ていて、目が合って、なんか恥ずかしい。
『もっと二宮くんと仲良くなっていれば良かった』確かに言った。
二宮くん、覚えていてくれたんだ。
「・・・・・・・・・・・・・ワタシと、友達になってくれるの??」
「無理。」
・・・・・・・・・・・・・・・何ソレ。