もう、誰も好きにならない。
「里奈と冴木の関係がギクシャクしたら嫌だなと思ったから、冴木とも付き合ってやっただけなのに。 冴木が告ってきたりしなかったら。 『誕生日にデートがしたい』とかワガママ言わなかったら、こんな事にならなかったのに」
次々飛び出る川田くんの後悔だらけ本音に、喉の奥がきゅうっと締まる。
なのに目は全開に見開いて。
そこから涙が込み上げる。
悲しくて、苦しくて、言葉にならない。
声が出ない。