もう、誰も好きにならない。
「・・・・・・・・・・・・初めは『二宮くんさえいなければ』って思ってた。 でも今は『二宮くんがいてくれて本当に良かった』って思ってるよ。 ありがとうね、二宮くん」
耳までも赤くなっているだろう自分の顔を見られたくなくて、二宮くんの顔を見上げる事は出来なかったけど、それでも感謝の気持ちは伝えたかった。
「どういたしまして」
二宮くんが、ワタシの背中を擦っていた腕に力をいれて、身体を密着させてきた。
どうしたらよいのか分からないくらいに、恥ずかしい。
「・・・・・・・・・・・に、二宮くん。 ワタシと抱き合うの、嫌じゃないの??」
抵抗するのも違うと思うし、二宮くんにこうされるのは嫌じゃなかった。
されるがまま抱き合っていると
「抱き心地、確認しておこうかと」
二宮くんが、耳元で笑った。