もう、誰も好きにならない。
「何もしなくていいよ。 オレの言う事なんか一切聞かなくて結構。 だから、オマエのお願いなんか聞く気ない」
そう言い放つと、二宮くんはワタシたちの横を通り過ぎて行った。
呼び止めようにも、何をすれば良いのか、何を言ったら良いのかが分からない。
どうする事も出来なくて
『どうしよう』川田くんを見上げると
「・・・・・・・・・・・やっぱ、関わらなきゃ良かった。 ・・・・・・・・・・オレ、帰るわ」
川田くんはワタシに視線を合わせる事なく、ワタシを置いて駅の方向に歩いて行ってしまった。
川田くんが零した後悔に、絶望感が渦巻いた。
1人取り残され、大切な人を失った17歳の誕生日。