もう、誰も好きにならない。
「だって、二宮くんは同じクラスだから、何事もなく過ごしてるの確認済みだもん。 でも、二宮くんの弟の状態は分からないじゃん」
二宮弟はクラスどころか、学年が違う。 分かり様がない。
「・・・・・・・・・・・・ふーん。 まぁ、アイツは平気。 くだらん噂話に落ち込む程、アホでも繊細でもない。 ・・・・・・・・・・・そんなに気になるんだ??アイツの事」
何なんだ。 二宮くんの、この完全に在らぬ誤解をしていそうな言い方は。
「・・・・・・・・・・・・そんなにとは?? ごくごく普通に心配しているだけですが??」
なのでまず、誤解をしているのかしていないのかを探る。
「・・・・・・・・・・・ふーん。 なんか、オレん家来た時も何だかんだ仲良くなってたから、てっきり狙われているんだと」
「どっちが、どっちに??」
「弟が冴木に」
二宮くん、やっぱり勘違いを起こしていた。 しかも、勘違いの仕方が酷い。