もう、誰も好きにならない。
「・・・・・・・・・・・・誰??」
二宮くんの顔を覗き込むと
「・・・・・・・・・・・・多分、元カノ」
『証拠はないんだけどね』と溜息混じりに二宮くんが項垂れた。
「・・・・・・・・・・・なんでそう思ったの??」
「元カノからオレと弟にLINEが来た。 弟には『冴木さんって知ってる??』みたいな。 オレの方には『冴木さん、あんまり良い噂聞かないよ。 あんまり関わらない方が良いんじゃない??』的な」
二宮くんの話から察するに、二宮くんの元カノはこの高校にいるのだろう。
「・・・・・・・・・・・それで、元カノさんがしたって事にはならなくない??」
「だから、『証拠はない』って言ったじゃん。 ・・・・・・・・・・・ただ、弟がさ『冴木の事知ってるよ。 兄ちゃん、家に連れて来たことあるし』的な返事したらしくてさ。 そしたらあのツイートが出回った。 だから、むしろ弟の方が『冴木に悪い事しちゃった』って言ってたくらいなんだけど」
二宮くんの話に、胸騒ぎがした。
二宮くんの元カノは、もしかして・・・・・・・・・・・・。