薔薇の夢をあなたに
「青の魔導士殿。」
私たちが部屋を出ようとしたとき、長老がレイに声をかけた。











「何でしょうか?」
「そなたに少し話がある。よいだろうか?」












私も立ち止まって振り返る。どうしたんだろう?
「ジュリエット。先に部屋に戻っていてくれ、僕もすぐに行く。」
レイは少し緊張したような面持ちで言った。














「ジュリエット殿、今は外してもらってよいかな?彼と話がしたいのじゃ。」











なんだか嫌な予感がした。だけど
「分かりました。ではお先に失礼します。」私はそういって、その場を離れた。












なんだか心がざわざわする。レイだけに用事だなんて…










「ジュリエット、ワタクシもう眠いわ…。」肩にのっかるルビーが大きく欠伸をする。「ご!ごめん!今戻るわ!」

















私は部屋に向かって歩き始めた。妙に、不安で騒ぐ胸を押さえながら…
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