薔薇の夢をあなたに
5章 満月の誓い
私たちの長い語りは、この日はいったんお開きになった。
夜も深まり、私の体調も案じて、続きは明日以降に持ち越しとなったのだ。
…あまりにも多くのことを一度に知りすぎて、全く実感が湧かない。
私は、妙にふわふわした感覚のままベッドに入った。
…
…
…
「…眠れない。」
全く眠れなかった。
いや、眠れるわけがない。私の頭は猛スピードで回転し続けていた。
けれど、考えれば考えるほどわからない。私はこれからどうしたらいいの?
たった一人の王位継承者。
荒廃しきった【太陽】の国土。
そして、両親の敵でもある魔王サタンの復活。
頭の奥の方がずきずきと痛む。私は耐えられずベッドを出る。
冷たい水でも飲めば治るかしら…。のろのろとネグリジェの上に厚手のカーディガンを羽織り部屋を出た。
しんと静まっている城。一座のみんなは疲労困憊でとっくの昔に眠りについていた。
ロゼットとデイヴィスも早々に自室に戻っていた。
「みんな…本当にありがとう…」私は小さくつぶやく。
ふと窓を見上げると、今日は満月だった。
「うわぁ…キレイ…」
真っ暗な夜空に浮かんだお月様は、夜のバラ園を明るく照らしていた。
きれいに整備されたバラ園は色とりどりの花びらを夜風になびかせていた。
「ジュリエット…様…?」
夜も深まり、私の体調も案じて、続きは明日以降に持ち越しとなったのだ。
…あまりにも多くのことを一度に知りすぎて、全く実感が湧かない。
私は、妙にふわふわした感覚のままベッドに入った。
…
…
…
「…眠れない。」
全く眠れなかった。
いや、眠れるわけがない。私の頭は猛スピードで回転し続けていた。
けれど、考えれば考えるほどわからない。私はこれからどうしたらいいの?
たった一人の王位継承者。
荒廃しきった【太陽】の国土。
そして、両親の敵でもある魔王サタンの復活。
頭の奥の方がずきずきと痛む。私は耐えられずベッドを出る。
冷たい水でも飲めば治るかしら…。のろのろとネグリジェの上に厚手のカーディガンを羽織り部屋を出た。
しんと静まっている城。一座のみんなは疲労困憊でとっくの昔に眠りについていた。
ロゼットとデイヴィスも早々に自室に戻っていた。
「みんな…本当にありがとう…」私は小さくつぶやく。
ふと窓を見上げると、今日は満月だった。
「うわぁ…キレイ…」
真っ暗な夜空に浮かんだお月様は、夜のバラ園を明るく照らしていた。
きれいに整備されたバラ園は色とりどりの花びらを夜風になびかせていた。
「ジュリエット…様…?」