薔薇の夢をあなたに
「ジュリエット!!!」
レイがまっすぐに駆け寄ってくるのが見えた。
「ジュリエット…無事でよかった…」
私は痛いほど抱きしめられてしまう、彼の心配具合が伝わってきた。不安にさせてしまって…ごめんね?
「レイ…痛いよ…」
「…あ、ごめん!
うっ、ひどい傷だ…すぐに手当てをしないと。」
「ちょっと待って、レイ!まだ…」
「その者は…?」
落ち着いた声が頭の上から響く。
レイは巨大なドラゴンを見上げると、臆することなく口を開く。
「はじめまして。偉大な竜よ。僕は姫に仕える者です、あなたにお会いできて大変光栄に思います。」
手を胸に当て上品に一礼をするレイ。
驚いた様子のロゼットとデイヴィスもそれにならう。
「澄んだいい瞳をしている。美しき青の魔導士よ…わが主をよろしく頼む。」ドラゴンは頭を下げた…ように見えた。
レイも応えるように優雅にお辞儀をした。
「さぁ、主よ。我と契約を…」
「はい…」
私はその儀式について文献で一度読んだ程度の知識しかなかった。
でも、やってみるしかない。
私は、その荘厳な赤いドラゴンと改めて向き合う。
みんなは少し離れたところで見守ってくれている。
魔力を高めて、足元に契約の陣を出現させる。
同じ陣がドラゴンの脚の下にも現れた。
大きく息を吸って、声を上げた。
「我が名はジュリエット。大いなる赤き竜よ、太陽の血の刻印の元、我への永久の忠誠を示せ。」
お互いの陣が強く輝く。目に見えない鎖が私たちを結ぶのが分かった。
ポンっ!
可愛らしい爆発音がして、突然ドラゴンが姿を消した。
向こう側の魔方陣にはピンク色の煙が漂っている。
「え!?」
私は、慌ててドラゴンが元いた場所に駆け寄る。
もしかして、私失敗した!?!?
「ワタクシはここよ、ジュリエット。」
「え?」
小さな女の子の声がする。
私は煙の中、目をこらした。
「ここって、言ってるでしょ!」
私は恐る恐る下を見た。「えええええ!!!!」
「どうしたジュリエット!!」
みんなが異変に気づいて駆け寄ってくる。
「えーっと…」私は、その生き物を抱え上げた。
「え?」みんなの目も点になっている。
ぬいぐるみのような小さなドラゴンが、すっぽりと私の腕の中収まっていた。
そのドラゴンは、けほっと咳をすると、小さな火炎をふいた。
レイがまっすぐに駆け寄ってくるのが見えた。
「ジュリエット…無事でよかった…」
私は痛いほど抱きしめられてしまう、彼の心配具合が伝わってきた。不安にさせてしまって…ごめんね?
「レイ…痛いよ…」
「…あ、ごめん!
うっ、ひどい傷だ…すぐに手当てをしないと。」
「ちょっと待って、レイ!まだ…」
「その者は…?」
落ち着いた声が頭の上から響く。
レイは巨大なドラゴンを見上げると、臆することなく口を開く。
「はじめまして。偉大な竜よ。僕は姫に仕える者です、あなたにお会いできて大変光栄に思います。」
手を胸に当て上品に一礼をするレイ。
驚いた様子のロゼットとデイヴィスもそれにならう。
「澄んだいい瞳をしている。美しき青の魔導士よ…わが主をよろしく頼む。」ドラゴンは頭を下げた…ように見えた。
レイも応えるように優雅にお辞儀をした。
「さぁ、主よ。我と契約を…」
「はい…」
私はその儀式について文献で一度読んだ程度の知識しかなかった。
でも、やってみるしかない。
私は、その荘厳な赤いドラゴンと改めて向き合う。
みんなは少し離れたところで見守ってくれている。
魔力を高めて、足元に契約の陣を出現させる。
同じ陣がドラゴンの脚の下にも現れた。
大きく息を吸って、声を上げた。
「我が名はジュリエット。大いなる赤き竜よ、太陽の血の刻印の元、我への永久の忠誠を示せ。」
お互いの陣が強く輝く。目に見えない鎖が私たちを結ぶのが分かった。
ポンっ!
可愛らしい爆発音がして、突然ドラゴンが姿を消した。
向こう側の魔方陣にはピンク色の煙が漂っている。
「え!?」
私は、慌ててドラゴンが元いた場所に駆け寄る。
もしかして、私失敗した!?!?
「ワタクシはここよ、ジュリエット。」
「え?」
小さな女の子の声がする。
私は煙の中、目をこらした。
「ここって、言ってるでしょ!」
私は恐る恐る下を見た。「えええええ!!!!」
「どうしたジュリエット!!」
みんなが異変に気づいて駆け寄ってくる。
「えーっと…」私は、その生き物を抱え上げた。
「え?」みんなの目も点になっている。
ぬいぐるみのような小さなドラゴンが、すっぽりと私の腕の中収まっていた。
そのドラゴンは、けほっと咳をすると、小さな火炎をふいた。