月明かりと薄桜 -誠の絆-
斎藤さんがいいなら…
土方さんには絶対頼めないし
平助くんや左之さんもなあ…
なら、お願いすることにしよう
「お世話になります…」
そう言って頭を下げると
"かまわん"と言って彼は自分の部屋に向かった
それを追いかけるように
私もあの本を胸に抱き彼を追った
部屋に向かう間
いろんな思いが交差した
本のこと、お礼くらいはしなくちゃだよね
いくら沖田さんのことが嫌いだからって
命がけでとってきてくれたのに
お礼をしないのはさすがに失礼…だよね
うん、そうだ
お礼くらいはちゃんとしよう