月明かりと薄桜 -誠の絆-



「女の子を力づくで連れ去るなんざ男として情けねえなあ」



私を抱きかかえてくれてる男のことは別に

背後から声が聞こえて

その人は私に向かって

ニッと笑って見せると

浪士の背中から槍を抜き取り、構え直した



身長高…っ!?



この時代の平均身長は

現代よりも10センチほど低かったという


それが嘘かのように

その人は身長がとても高かった

たぶん180センチくらいあるんじゃ…?




「貴様、許さんぞ!」

「…はっ、どこからでもかかってきな」
 


槍を持つ彼は

余裕の表情で笑っていた

どこか楽しげに笑うその表情で

私はわかった気がした



"この人…強い"



浪士は再び刀を抜いて刀を抜いたものの

一瞬の出来事だった



< 20 / 305 >

この作品をシェア

pagetop