月明かりと薄桜 -誠の絆-
「女の子を力づくで連れ去るなんざ男として情けねえなあ」
私を抱きかかえてくれてる男のことは別に
背後から声が聞こえて
その人は私に向かって
ニッと笑って見せると
浪士の背中から槍を抜き取り、構え直した
身長高…っ!?
この時代の平均身長は
現代よりも10センチほど低かったという
それが嘘かのように
その人は身長がとても高かった
たぶん180センチくらいあるんじゃ…?
「貴様、許さんぞ!」
「…はっ、どこからでもかかってきな」
槍を持つ彼は
余裕の表情で笑っていた
どこか楽しげに笑うその表情で
私はわかった気がした
"この人…強い"
浪士は再び刀を抜いて刀を抜いたものの
一瞬の出来事だった