月明かりと薄桜 -誠の絆-
「何むきになってるの」
そんな私を沖田さんは冷たい目で嘲笑う
いつの日かの彼の言葉
"僕の邪魔をするなら斬る"
その言葉が脳裏に浮かんだ
"僕の邪魔"
それは、
"新選組の邪魔"
という意味も含まれてるんだろう
冷たい目がぐさりと心に突き刺さる
「でも、これが僕の仕事だから」
何も言わない私に
沖田さんはそう続けて話した
新選組の邪魔をする者は容赦なく斬る
それが、沖田さんの仕事?
剣を振るうことだけが彼の仕事なの?
そんな疑問が浮かんだけれど
まだ、この時の私は
彼について
知らなさすぎていた_____