月明かりと薄桜 -誠の絆-


「平助は、大丈夫だよ」


ふっと息を漏らした彼


彼はまだ知らない

何も知らない

真実を知らない



何が大丈夫なの?

沖田さんは悪くないのに

何に苛立ってるのか分からないけれど

無性に腹が立ってきた




「沖田さんは何も知らない…!」




限界がピークに達した時だった

何も知らない沖田さんと

何もできない私

ここでこんなこと言ってもどうにもならないのに_____




「君、なに言って____」






「平助くんは、死んじゃうんです…!」
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