月明かりと薄桜 -誠の絆-


「ねえ…それ、本当なの?」


すべてを話し終えると

少しの間沈黙が続いた


けれどその沈黙を破ったのは

沖田さんのほうだった


真っ直ぐな瞳が私を捕えて離さない




「全てが本当かは分かりませんが、私が知ってるのはここまでです。」



現代で語り継がれている史実が

全て本当かは分からない

いくつか諸説があるものもあるし

よく分かっていない曖昧なものもたくさんある



けれど、

油小路事件に

平助くんが関わっているのは

少なからず事実だと思う




< 225 / 305 >

この作品をシェア

pagetop