月明かりと薄桜 -誠の絆-
第二章
文久3年の京の町
目が覚めると
小鳥の可愛らしい鳴き声が聞こえて
夢ではないような感覚が私を襲った
いつもとは違うような謎の感覚
ここは、どこ?
目を開けると真っ先に目に入った天井。
それは学校の天井でもなければ
家の天井でもない
木で作られていて今にも崩れそう
起き上がってみても
やっぱり何かがおかしい
いや、おかしすぎる…!
さっきまで学校の図書室にいたはずなのに
私はなぜか浴衣?みたいなのを着てて…
知らない古いお家にいて…
薄い布団で寝てて…
一体ここはどこなの?
ていうよりなんで私はここにいるの?
よくわからなすぎて
不安だけがどんどん募っていく