月明かりと薄桜 -誠の絆-
あなた達の心になる
「左之さん…!疲れてらっしゃるようなので一旦睡眠をとったほうが…」
もうとっくに日は明けてしまっている
でも仮眠くらいはとらないと
体ももたないし体調を崩してしまう
でも左之さんは
自分のことより人のことって感じだった
「そりゃお前もだろ?ずっと俺らが帰ってくるのを待ってたって聞いたぜ?」
私の肩に頭を落としてふっと笑う彼
彼が話すたびに息が耳にかかってくすぐったい
「眠いならこのまま寝たっていいんだぜ?」
「じょ、冗談言わないでください!」
左之さんはどうしてこんなかっこいいことをサラっと言えるの…!?
そういうのに慣れてない私は左之さんのペースに乗せられそうになる
そして彼は"冗談じゃねぇよ"なんて言って口を尖らせている