不器用ちゃんと不器用くん。
振り向いた先にいたのは、
「し、柊くん、、?」
大嫌いなあいつだった。
あいつは、あたしのところまでスタスタと歩いてきた。
「久しぶりだな。茉奈。」
そう言ってあたしの名前を呼ぶあいつは、何かを企んでいるような、あの大嫌いな表情をしていた。
「なんだ、覚えてんじゃん。教室で全く話さねーし、忘れてんのかと思った。」
そう言って、ニヤっと笑うあいつに、恐怖に似た感情が生まれた。