不器用ちゃんと不器用くん。
午後の授業が始まり、あたしはカリカリとノートを取っていた。
すると突然、、
「あの先生、すいません。」
隣の柊くんが立ち上がる。
「橘花?どうかしたのか?」
不思議そうに聞く先生と、クラス中のみんなの視線が柊くんに向けられる。
「ちょっと気分が悪くて、保健室に行ってもいいですか?」
「確かに顔色が悪そうだな。よし、行っていいぞ。」
許しを得た柊くんは、ペコっと頭を下げて出口へ向かう。
しかし、出口の前で立ち止まると、もう一度振り返った。