不器用ちゃんと不器用くん。
「連絡先を交換してたの。それだけ。」
「は?連絡先?なんで?」
「なんでって、教えてって言われたから教えただけ。」
「へー。茉奈は教えてって言われれば、誰にでも連絡先教えるんだー。」
まるであたしが軽い奴のような言いぶりで、あたしも少しカチンときた。
「人聞き悪いこと言わないでよ!あたしは教えたい人にしか教えないの!」
「は?なにそれ。その先輩には教えたかったって意味?」
柊くんの顔がさらに曇っていき、怖さが増してきた。