今宵も、蒼月に誘われて

「さぁ、かたっ苦しい挨拶は終いだ。呑め呑め!」

近藤さんの掛け声とともに歓声が上がりどんちゃん騒ぎが始まった。
私はどこに座れば良いのかわからずキョロキョロと周りを見渡す。すると…


「何してんだ、こっちこい。お前は今宵の主役だろう?」

無口そうな斎藤さんがちょいちょいと手招きをして自分隣、空いた席へと私を促す。その席へ私がストンと腰を下ろすと彼はどこか満足そうな笑みを浮かべてお猪口の酒を煽る。

「ほらほらー、蒼ちゃんも呑みなよ〜」

沖田さんがそう言って酒を勧めてくる。でも私まだ未成年なんだけど…
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