今宵も、蒼月に誘われて
というか三馬鹿って貶されてるような…?
「どうした、相模。首など傾げて」
「あ、いえ!何でもないです。ご飯おいしいですね!」
人の観察がうまい斎藤さん。
心配させちゃいそうな予感がするからこれから表情とか気をつけよう。うん。
「ねね、蒼ちゃんも呑みましょうよ!」
沖田さんが差し出してきたお酒。
呑んでもいいのかな?
ここ、現世じゃないし…
怒られないよね。
ごくん。
差し出されたお猪口に口を付ける。
甘く程よい香りが鼻腔を抜けて気がつかない間に強張っていた肩の力が抜ける。
お酒って意外と美味しいのかもしれない。
それが人生初の酒の感想であった。