【完】絆-嘘から始まる友情-
メモを開いた瞬間、固まった。
[明音なんか大嫌い!最低。裏切り者!]
な・・・なにこれ・・・裏切り者?
あたしのことが嫌い?
あたしが最低?
一体どうなっているの?
あたし、何かした?
慌てて紙を閉じると教室を飛び出した。
涙で顔もぐしゃぐしゃだ。
親友なんて思ってたのはあたしだけ?
あたしが何かしたかな・・・?
『逃げるの?』
『あたしたち聞いたんだよ!浜名さんに!』
『優樹菜!美玲!どういう意味?』
授業を抜けて追いかけてきたのは優樹菜と美玲だった。
『とぼけないでよ!あたしと美玲が嫌いなんじゃないの?』
え、そんなこと言ってない!
優樹菜と美玲は親友だよ!
逆に優樹菜たちはあたしが嫌いなんでしょ?
『浜名さんとあたし、どっちを信じるの?』
まだ二人は浜名さんと仲直りしていないはず。
美玲の初恋の人を奪った浜名さんだもん。
『・・・浜名さんに決まってんじゃん。』
え?
なに、どういうことなの?