【完】絆-嘘から始まる友情-
『あたしね、自分が大嫌いだったの。』
あおいはうつむきながら言う。
『あたしは...親友の彼氏を奪ってしまった。』
えっ?
どういう意味?
『好きになった人が親友の彼氏だったの…。』
涙を流しながら話すあおい。
つらかったと思う。
『親友の彼氏は彼女もちなのにすり寄ってきて…。』
それから10分ほどあおいの話は続いた。
小学生の時は友達もわりと多いほうだった。
中学に入ってからは、親友がいじめられていることに気づき、かばった。
それからもっと仲が深まった二人だけど、あおいは親友の彼氏を
好きになってしまった。
もちろん、彼の彼女が親友だと知らずに。
それから親友とも絶交。
元々、友達の多かったあおいだけど、あおいのことを『何もかも完璧だからムカつく。』と
陰口を言っているところを目撃してしまい、
それからいじめられるようになった。
いじめの主犯はなんとかつての親友。
元々、かつての親友は大手会社社長の娘。
教師たちもいじめを止めることができなかった。
転校先でも勉強・スポーツと何事にも頑張ったかいあって、
中間テスト・期末テストでは
総合一位になる。