【完】絆-嘘から始まる友情-
あおいと、元親友。
side明音
キーンコーンカーンコーン
下校時間になった。
『...水沢さん達、帰って来なかったね。』
白雪さんが呟く。
『...うん。何してんだろーね。』
あたしが靴箱から靴を出しながら言う。
あれから、玲奈ちゃんたちは帰ってこなかった。
そういえば、玲奈ちゃんたち、週に1度
決まった時間に何処かへ行く。
どうしてだろう?
頭にクエスチョンマークを浮かべていると、
あおいが口を開いた。
『もしかして...。』
『え?なに?』
白雪さんはぽかんとする。
あおい?
『ううん!明音たちには関係ないから。』
暗い表情をしていたあおいが突然、
無理した笑顔を浮かべる。
あ。
今、線引かれた。
“関係ないでしょ。”そんな風に、言ったように聞こえた。
なに?
どうしたの?