【完】絆-嘘から始まる友情-
そうは思うけど、構わずあたしはあおいの方へと行く。
深呼吸してあおいの肩を後ろから、“ぽん”と叩いた。
あおいは、あたしの顔を見て、暗い表情になる。
『あの...なんか、昨日はごめんね。あおいの事なのにしつこく聞いて...。』
あたしは静かに言う。
すると、あおいが立ち上がった。
『な、なんで明音が謝るの!?悪いのは、あたしなんだよ?』
あおいは焦っている様子。
『いや...悪かったなって思って。』
『あたし、喧嘩したから....怖くなっちゃった。』
あおいが静かに言った。
『前みたく絶交したらどうしよう、って。』
絶交....?
美咲ちゃんの話?
あたしとあおいに限ってそんな訳ないじゃん。
あたしとあおいは、切っても切れない関係で。
そんなに、あたしが信じられないってこと?
『...そんなにあたしが信用できない?』
『えっ』