【完】絆-嘘から始まる友情-
『美咲と仲直りしたよ....!』
....これは、夢?
あたしは、ガバッと起き上がって時間を確認する。
気づけば、14時を過ぎていた。
あれからずっと寝てたとか....。
『明音、やっと起きたの?
大丈夫?元気?』
お母さんが、あたしの部屋の前の廊下から
顔を出す。
『うん、大丈夫だけど、お腹空いた。』
『そうよね!何食べたい?』
『なんでも良い。』
『分かった。作って来るね。』
お母さんが、バタバタと階段を下りていった。
体温を計ると、36.8分。
ちょっと風邪気味だっただけだろう。
机に置いておいたスマホに手を伸ばすと、
«あおい»からの着信履歴があった。
休み時間に掛けてきたんだと思う。
でも、今は授業中だと思うし.....。
すると、スマホの画面は、«着信:あおい»という
画面に変わった。
『もしもし、あおい?』
『明っ音~!!大丈夫!?』
『あっ、うん。』
あおいの声の大きさに驚きながらも、
答える。
『今、美咲のお見舞いに来てるんだ!
早退した。』
『え、早退してまでお見舞い!?』
『うんっ。美咲と仲直りしたよ....!』