喫茶の謎解き意地悪紳士


「違いますよ」

否定したのは瑠花じゃない。

叶亜だった。


「彼女はもちろん断った。だが大司さんは自分の家族を陥れようとしている愛子さんを、何としてもこの家から追い出したかったんです」

「ちょっ……なんで私なのよ!?」

黙って聞いていた愛子が抗議する。

「知らなかったんですか?大司さんは全て知っていたんですよ?あなたが遺産目当てに自分に近づいたことも、他に恋人がいたこともね。」
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