喫茶の謎解き意地悪紳士

「それ。本当なんですか?」

叶亜はフッと笑うと、肩をすくめてみせた。

「信じるか信じないかは君次第さ。言っただろ?君の判断次第でこの家庭は崩壊するのか、もしくは……救われるのか」

そう言って車いすで1回転すると、詩音にどこからか拾ってきた木の枝を突きつけた。

「そんなもの、どこでっ……」

「君が決断すれば変わるんだよ。この家庭はな……」

「さっきから私にこの家庭はクズだとか、崩壊するって言ってますけど、私はそうは思いません」
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