喫茶の謎解き意地悪紳士

思いきり叫んでから食堂に入ると、すでに友美が座っていた。

「あ。詩音。遅いわよ。早く座って」

すでに紳士の仮面を被った叶亜に騙されている友美が、叶亜の隣の椅子に座るよう促した。

抵抗はあったが、おとなしく椅子に座る詩音。

「みんな、お揃いか。」

杖をつきながらそう言って、食堂へ入ってきたのはパジャマ姿の50代程の男性だった。

どこか威厳に満ちた瞳。

彼が入ってきた途端、食堂の空気が一変した。
< 45 / 255 >

この作品をシェア

pagetop