喫茶の謎解き意地悪紳士
「あの女の頼むことは遺産くらいしかないさ。それで?あの女にいくら積まれた?私はあの女の倍、あげよう」
机の上に置いてある財布に手を伸ばした大司を叶亜がとめる。
「やめてください。紳士は金では吊られませんよ。私は探偵です」
「……何が聞きたい」
大司は諦めて叶亜を真っ直ぐにみた。
「なぜ、愛人である愛子さんに遺産をあげようと?」
「愛子は……もともとは専属の介護士だったんだ。」
「専属の?」