誰が好きなの?
何で蒲田さんが強気なの?
ここは普通、彼女の身分である私の方が立場が上なはずなのに。
「盗み聞きしようとは思わなかったけど、秦野くんの名前が出て、聞き過ごすわけにはいかなかった。
ごめんなさい」
「まぁ素直に謝ってるから、今回は許すけど。
次もあったら、許さない。
まぁあんたなんか、秦野くんに遊ばれてるだけだろうし。
じゃなきゃ、あんたみたいなやつ、彼女にしないだろうし」
そう言って蒲田さんは、この場を立ち去った。
私、遊ばれてるの?
いや、そんなはずない。
だって秦野くん、顔を赤らめながら私に告白してくれた。