誰が好きなの?
「少しだけ、こうさせて・・・」
私の頼みに、素直に応じてくれた風間くん。
私はしばらく風間くんに抱きついていた。
その間彼は、私の背中を優しく擦ってくれていた。
「もういいよ、ありがとう」
「本当に大丈夫か?」
そっと離れる私に、風間くんは私が無理をしてるんじゃないかと思ってるみたい。
「とりあえず涙は収まったから大丈夫」
そう言って私たちは同じベンチに座った。
「私なんかを彼女にすんなって。
付き合ってない女子に言ってた、キスしながら」
「え?」
こう言って、自分が更に悲しくなることがわかる。