君は家族
飛んできたものを、拾い上げると
先程から、後ろらへんで駄弁っていた
男子たちが一斉に


やばい…という表情を浮かべる。

「ごめんごめん!俺、結岐春。
それを投げたの俺」

その男子たちの中からすっと、
出てきて私の手元から、拾い上げた
紙くずを取った。

「あー、ほら!お前らも謝れよな!」

そう言った、結岐春の言葉に続き
男子たちは謝っていく。

「もう、春ってば初日から落ち着きないんだから」

声をかけてきた女の子はそう言って、
私の方を向いて

柊柚季、よろしくねと笑った。

「うん、よろしく」

窓を眺めていた時に感じた気だるさはなく、中学校生活楽しいかもな、心の中で思った。




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