君は家族

四月

入学式を終えると、新入生達の仕事は
どんどん増えていく。

「係決めでしょ?それに班決め、特に今回の班決めは大切だよ~?なんて言ったって、二泊三日のキャンプの班になるんだから!」

机の横で熱く語るのは、柊柚季。

私は相槌をただ、打っていく。

「って…ん?キャンプ?」

そんなもの、あっただろうか
昨日の年間行事の事で話してたよ、と
柚季はこちらを、怒ったように見つめてくる。


「ごめんって…、それにしてもキャンプか~…、いい班にならないとだね」

「本当だよ、班って班長と学級委員が話し合って決めるから仲いい人が、どっちかになってくれれば…!」

すかさず、こちらを見てくる柚季に
無理!と断言する。


班員やクラスメイトをしきるなんて
絶対私には出来ません。

「あ、けどそれなら春いるし平気かも?」
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