君は家族

簡単な朝の会を終えると
担任の高橋先生は紙を配る。


｢これから、係決めをするからな｣
｢まずは、クラスの学級委員からだな！
立候補制で行くが、居なかったら推薦制だぞ！｣

クラスメイトは、え～と騒ぎ立てる。

じゃあ、学級委員やる人？
先生が声をかけても誰もやろうとはしない。


｢あ、ちなみに学級委員二人と、クラス会議の議長、副議長、書記の四人で形成される議長団はキャンプの実行委員になるからな！｣

キャンプ…、そうは皆呟くがなかなかやる人は出てこない。

｢私やります｣

｢お、おお！市川やってくれるか。簡単な自己紹介と、意気込みをな｣

はい、とよく透き通る返事をすると
市川さんは教卓の前に立つと自己紹介をはじめる。

｢市川玲那です、小学校の時も似たような事をしていて、けど中学校では初体験なので、ぜひ協力してください｣


クラス中が静かになる。