魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました
でも、そう思ったのは間違いだった。村に着いたとたん、勇飛くんは村人たちに「剣士様!」「ユウヒ様!」と取り囲まれ、苦労をねぎらわれたのに、私は村人の輪の中に入れてもらえず、村の入り口でぽつんと立っていた。
やっぱり魔法使いはよく思われていないみたい。
そのとき、村人の誰かが勇飛くんの左腕の傷に気づいた。
「大変だ、剣士様が怪我をなさった!」
その声が上がったとたん、村人の視線が私に集中する。
「え、何?」
何十という目に責めるように睨まれ、私は一歩後退った。でも、背中が石塀に当たってそれ以上下がれない。村人の何人かが険しい表情で私を指さした。
「あの魔法使い、剣士様に怪我をさせてのこのこと戻ってきおった!」
「剣士様に仕え、身を挺して剣士様をお守りするのが魔法使いの役目なのに!」
「汚れた血の悪魔め!」
な、何、この雰囲気。
怖くてたまらない。逃げ出したいけど、どうしていいかわからない。助けを求めて勇飛くんの方を見ると、彼は村人の間を掻き分け、私の方に来ようとしてくれていた。
「セリ!」
「ユウヒくん!」
やっぱり魔法使いはよく思われていないみたい。
そのとき、村人の誰かが勇飛くんの左腕の傷に気づいた。
「大変だ、剣士様が怪我をなさった!」
その声が上がったとたん、村人の視線が私に集中する。
「え、何?」
何十という目に責めるように睨まれ、私は一歩後退った。でも、背中が石塀に当たってそれ以上下がれない。村人の何人かが険しい表情で私を指さした。
「あの魔法使い、剣士様に怪我をさせてのこのこと戻ってきおった!」
「剣士様に仕え、身を挺して剣士様をお守りするのが魔法使いの役目なのに!」
「汚れた血の悪魔め!」
な、何、この雰囲気。
怖くてたまらない。逃げ出したいけど、どうしていいかわからない。助けを求めて勇飛くんの方を見ると、彼は村人の間を掻き分け、私の方に来ようとしてくれていた。
「セリ!」
「ユウヒくん!」